共鳴と創造性

 元京都大学総長 山際壽一氏の寄稿を拝読した。人間は集団生活の中で徐々に脳が大きくなってきたとある。言葉を使い始めてから大きくなったのではない。むしろ大きくなっていない。

 集団が言葉以外で信頼できる集団を作るには身体をベースとした共鳴が必要である。そして、それは10人から15人程度が適当で150人が限界とあった。

 サッカーやラグビーは練習中は言葉を使うが、試合になればアイコンタクトや掛け声でチームが理解し適切な行動を取る。

 ネットワークの時代において、イノベーションは起こるのだろうか、ナレッジシャアリングは極めて速くなったが。

 信頼し合える仲間でなければ心理的安全性は担保できず創造的アイデアの議論の場とならない。ホンダがワイガヤを重んじ出社を前提としたのは経験というか本能的にわかっていたのかもしれない。

 副業が叫ばれているが、異質な出会いによるブレークスルーがあればイノベーションの場となるのかもしれない。単なる副収入では面白くない。

(宮川 雅明)

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